支えあいネットワーク会議の報告

平成30年度 第3回支えあいネットワーク会議の報告

『大田区 見守りシステム「みま~も」について』

平成30年12月18日(火)14時~ 東京都生協連会館 3F会議室に於いて、今年度「第三回支えあいネットワーク会議」を開催いたしました。

 

今回の出席者は、酒井中野区長はじめ区職員。また各党の区議会議員など、多くの方に参加を頂きました。

 

今回は、大田区牧田総合病院地域ささえあいセンター長の澤登久雄氏をお招き頂きまして『 高齢者が安心して暮らせるまちづくり! ~おおた高齢者見守りネットワーク(みま~も)の取り組み ~ 』について講演をして頂きました。

また、第1回支えあいネットワーク会議の時に「見守りキーホルダー」の報告をいたしました。この「見守りキーホルダー」についてもお話をして頂きました。

 

講演の前、初めに酒井中野区長より挨拶がありました。

私も区の職員時代から「ネットワーク会議」には何度か出席させて頂きました。このネットワーク会議は、中野区内において随一の集まりだと思います。

また、職員時代に大田区の事例は多く耳にしています。「みま~も」は全国的にも先進的な取り組みだと聞いています。これを機に、ますます見守り支えあいを深めていって頂きたいと思います。

 

次いで、中山支えあい部会長より挨拶がありました。

澤登氏より「みま~も」の中核の理念、真髄、「みま~も」の全てを語って頂きたいと思います。

また、近々桃園地域で「見守りキーホルダー」を始めたいと思っています。

関係各位のご協力を頂ければ、すぐにでもスタートできますので、皆さまのご協力をお願いいたします。

 

澤登久雄氏講演

そもそも「地域包括支援センター」ってな~に?からお話しいただき、基本的な地域包括支援センターのことや、現在やこれからの地域包括支援センターが抱える問題点などを話されました。

そして、支援が必要な人を専門職による「点」で支えるには限界があります。

 

「点」ではなく、地域に暮らす全ての人、地域で働く全ての人の人たちと共に「面」で支える仕組みづくりが、これから必要になってくることです。その仕組みづくりが、平成20年4月に発足した「みま~も」ということです。

要するに「みま~も」とは、「おおた高齢者見守りネットワーク」といい、いくつになっても安心して暮らし続けるまちづくり!です。

 

「みま~も」の趣旨に賛同した大手や地域の企業、施設、クリニックなどに協力を頂き、協賛金だけではなく「人」の参加協力も頂いています。

 

現在、後援は大田区、大田区社会福祉協議会、大田区シルバー人材センター、東京都健康長寿医療センター。協賛は、病院12、施設8、企業34、薬局7、医療・介護事業所33。何と、協賛企業・事業所数は94!あります。

 

高齢者の方々が「みま~も」に賛同して、活動に参加してもらう「応援団」があります。それを「みま~もサポーター」といいます。

「みま~もサポーター」とは、地域のため、人のため、仲間のため、誰かのため、自分でできることをみんなと楽しく活動をすることです。

 

サポーターは誰でも参加できます。但し、年間費が2,000円かかります。しかし、サポーターになると特典があります。

特典は、イベントやお祭りへの協力、ミニ講座やミマモリ食堂などで活動をされると、1ヶ月2,000円を上限として、1回2時間以上で500円の商品券がもらえます。

更に、年1回の体力測定が特別価格で受けられたり、ミニ講座やイベントの案内を毎月もらえ、年1回親睦会に招待され、1年間の活動DVDをプレゼントされます。

 

現在、みま~もサポーターは100名います!

具体的な活動の「場」は、イベントやお祭り、ミマモリ食堂やみま~もファームなど、多岐にわたり「場(ステーション)」を設けています。

 

協賛企業の中で、プロバスケットボールチームの応援に参加されたご高齢の皆さん、本当に楽しまれています。また、人があまり来ないさびれた公園をきれいにしたら、人が集まるようになりイベントなどが行われるようになりました。確実に実績を上げているいます。

 

更に、毎月1回、高齢者のためのセミナーなどを開催しています。毎回約130名の地域の方が参加され、活気あふれるセミナーとなっています。

 

ここ桃園地域で進めたいと思っている「見守りキーホルダー」ですが、当初この「見守りキーホルダー」は、認知症徘徊者の方々を守るために発進したものでした。

 

ところが、キーホルダーの登録と配布をスタートしたら、他の地域から「なんでうちの地域では登録できないのか」と、多くのクレームが区に殺到してしまいました。その多くのクレーム(区民の声)から、区の事業になりました。

 

桃園地域でも「見守りキーホルダー」が少しでも前に進まることを願います。

ご清聴ありがとうございました。

 

第1回のネットワーク会議で報告をしましたが、参加された方は澤登氏のプレゼンで具体的にわかったと思います。今回の講演をきっかけに、見守りキーホルダーの導入が実現したら、講演を行った甲斐があったと思います。

 

※ 講演のプレゼンは、残念ながら掲載できませんが「みま~も」の資料をいただきましたので、そちらをご覧ください。(下にあります)


パネルディスカッション

第二部は「パネルディスカッション」を行いました。パネルディスカッションは、ほぼそのまま掲載しています。

 

パネラーは、澤登久雄氏・梅原悦子氏(中野地域包括支援センター所長)・中山浩一氏(桃園区民活動センター運営委員会 支えあい部会長)・秋元建策氏(中野区社会福祉協議会 事務局次長)・芹田慶三氏(桃園区民活動センター運営委員会事務局長)の進行で行われました。

 

始めに挨拶兼ねて講演の感想を述べて頂きました。

 

梅原氏

「見守りキーホルダー」ありきだけではなく「巻き込み力」の大切さがわかいました。

 

中山氏

「みま~も」に参加されている方が、いやいやではなく「本当に楽しんで笑顔で参加」されていることが、大変驚くとともに素晴らしいと思った。まず、桃園地域で始めたい思いがますます強くなった。

 

秋元氏

現在、社協でも「地域福祉活動計画」を作成中で、中味が「みま~も」と同様なものをやりたいと思っている。専門職と地域が一体となって進めることの大切さを改めてわかった。

 

芹田氏

地域包括支援センターや地域の連携の話があったが、その他にはどのような連携があるか?

 

澤登氏

専門職や自治体がやりがちなのが、地域に当てはめてこうあるべきと「おしつけ」のネットワークが多い。

時には、トップダウンは必要だが、地域の主体性をいかに育てていくか。そして、地域の人たちや地域の企業、病院などを巻き込んで土台を作っていくことが大切。

 

参加者から小林善一区議会議員より質問

初め、どのようにして地域を巻き込んでいったのか?

 

澤登氏

大森の場合、協賛企業の役員が商店街の理事もされていたので、みま~もと商店街を「マッチング」してもらったことと、約80年前からある地域密着型の病院があったことが、みま~もを進めることに対し大きかった。

初めは、気付きの視点や健康情報を上から目線で教えてあげてきたが、みま~もが大きく転機を迎えたのは、地域にあるさびれた公園をきれいにする時点から変わった。

公園を誰ときれいにするのか。地域の人たちやと自分たちと一緒に汗をかいたことや「サポーター制度」を作ったこと。これらがなかったら「みま~も」は無かったと思う。

 

中山氏

桃園地域の場合、まず何から始めたら良いか?

 

澤登氏

今やりたいことを社協や包括を巻き込んで、一緒に考えて汗をかいてもらうことです。

 

中山氏

見守りキーホルダーなど実施する場合、中野地域包括支援センターの今の人員体制で可能か?

 

梅原氏

中野地域包括支援センターのエリアは、桃園地域の8町会だけではなく、昭和地区・上高田地区等を合わせると「22町会」ある。

桃園地区の協力は惜しまないが、他の地域と差が出てしまうことを懸念する。しかし、できる範囲で協力はします。

 

秋元氏

社協としては、やろうとしていることが明確で継続可能な事業なのかどうかではあるが、みま~もをやり始めるにあたり、職員をどのように説得したのか?

 

澤登氏

やり始めの頃、包括の制度が変わったことをきっかけに、職員1人を除いて全員辞めました。

したがって、知り合いの専門職など、人集めから始めた。また、うちの地域包括支援センターは「みま~も」がある地域包括支援センターだと地域の人たちは思っている。

 

参加者から内野大三郎区議会議員より質問

みま~も10年間の中で一番困難だったことは?

 

10年前のやり始めのころ、自治体との関係が一番大変だった。

例えば、見守りキーホルダーは「みま~も」として始めたが、包括が窓口になる必要があった。

やり始めのころ、見守りキーホルダーの反響が大きかったため、いち任意団体がやる事業ではないことがわかったので、区に渡そうとしたが話を聞き入れてくれなかった。思えば、このころが自治体の人たちとの関係が一番大変だった。

 

中野区中部すこやか福祉センター所長 高橋氏より挨拶

この度はお招き頂き大変にありがとうございました。理想を現実に変える力が素晴らしいと思いました。

理想を理想のままで終わらせずに、いかに現実のものにしていくか。さまざまなアイデアと行動力などが発揮されたと思います。区の職員として、見習わなければいけないような、大変に素晴らしい取り組みだと感動しました。

 

最後に、法政大学現代福祉学部 宮城孝教授より総括して頂きました。

澤登さんのご努力で私の地元でも「見守りキーホルダー」を実施しています。

問題はお金だと思います。ただ、私はタダは良くないと思います。物をもらうことですので、お金を払った方が良いと思います。

 

また、澤登さんのところ(大田区)は、65歳以上の方たちが、地域包括支援センターに毎回行かれている人たちがいる。

自分が介護になりそうになった時、ここに相談すれば良いということを提案するこの「見守りキーホルダー」は意味があると思います。

 

大事なことは、住民が主体となって、元気を維持できる「まちづくり」をみんなで考えていくこと。それには、自分たちの力を生かしていくことだと思います。

 

ここの桃園地域で参考になるのは、町会だけでは無く、いろいろな人たちが携わっていることだと思います。

支えあいのネットワークを進めるには、大事なことはいろいろな人たち、商店街・企業・病院等、それぞれの関係者が持っているものを活かすことです。

 

桃園は、まだまだ活かせる関係者があると思います。商店はいっぱいある、有名な病院もある、企業もある。活かせる関係者はまだまだある。

 

今回の講演で、いろいろなヒントを与えてもらったと思います。

また、澤登さんのところでは、コミュニティスペース(見守りステーション)を作って、住民が活躍できる場所や、たくさんの人たちが集まれる場所がある。要するに、拠点があるということは、大変に大きいことだと思います。

 

要介護認定率は23区ほとんど変わらない。しかし、江戸川区だけ認定率が低い。

江戸川区は、年齢や障害の有無に関わらず、子どもから熟年者まで誰でも気軽に集えるまち交流の場(福祉拠点)として「なごみの家」というのを区内に8カ所を開設しています。

内容は「みま~も」と同じ様な拠点で、高齢者だけではなく、住民主体となって介護予防等を行っています。

 

介護予防の体操などを行うことで、効果が出ているようです。

大事なのは、その地域で「高齢化率に比べてこれだけ参加している」これが大事なんです。したがって、介護予防は区全体ではなく、地域別に効果が出ているのかどうか。客観的に評価しなければ意味はない。

 

あとは、お金の問題である。協賛金などみんなで知恵を出し、お金を出してくれそうなところや、みま~もサポーターのような年会費2,000円を払うことも一つの案である。しかし、これで介護予防ができて健康寿命が延びたら安いのではないだろうか。

 

要は「拠点・人・お金」が必要になることがわかる。これを桃園地域の特徴を活かしながら前に進めていってほしいと思います。

 

以上、パネルディスカッションでした。

次回、第4回支えあいネットワーク会議は、2019年2月26日(火)14時~ 東京都生協連会館3F会議室です。



「みま~も」配布資料(次第含む)


平成30年度 第2回支えあいネットワーク会議の報告

「認知症VR(バーチャルリアリティ)体験講座」

VRのイメージ【専用のゴーグルを着用して体験しました。】

電車の中
電車の中
ビルの屋上
ビルの屋上
部屋の中(幻視)
部屋の中(幻視)

平成30年8月21日(火)午前の部と午後の部に分けて、東京都生協連会館に於いて「認知症VR(バーチャルリアリティ)体験講座」を開催しました。

 

午前の部は11時~12時30分、都生協連関係30名、桃園運営委員会(民生委員等)20名 合計50名、司会は都生協連で行いました。

はじめに都生協連より開会の挨拶があり、次に認知症VR体験講座に入りました。

講座の進行は、シルバーウッド㈱の方です。

午前の部は、年齢が若いということもあり、VRの取り扱いもスムーズに行われました。

 

午後の部は14時~15時30分、桃園運営委員会の関係者50名です。

司会は桃園区民活動センターで行いました。

はじめに支えあい部会長より開会の挨拶があり、次に認知症VR体験講座に入りました。

講座の進行は、午前の部と同じシルバーウッド㈱の方です。

午後の部は、少し年齢が高いせいか、みなさんVRの画像を見られるまで四苦八苦しました。

しかし、フォローなどで、どうにかみなさん見ることができました。

 

映像は全部で4本見ました。

映像はすべて、認知症の方々から伺って、共に映像を作られたとのことです。

したがって、かなり近い認知症の体験ができるとのことです。

 

1本目は、認知症の方がデイサービスの車から降りる時、足が1歩前に出ない映像でした。

そして、認知症本人からの目線になり、高いビルの屋上から足を踏み出す映像でした。

これでは、認知症ではない人でも、怖くて踏み出すことはできません。

認知症の方には、この様に見えるんですね。

 

個人的なことですが、私の母もデイサービスの車が来た時、玄関を降りる際、足が出ない時があります。

私はこの時、早く降りて!と言っていました。これを見て少しショックを受けました。

 

2本めは、電車に乗っているシーンです。

電車に乗りました。しかし、どこで降りれば良いのか?ここかな?と・・・。

電車から降りましたが、どこに行けば良いのか?わからなくなってしまったシーンです。

 

3本目は、レビー小体型認知症の幻視の映像です。

部屋に居ないのに、そこに人が立っていたり、食べ物に虫がいたりする映像です。

少し怖い映像でした。

ちょっとのことで、幻視は消えるそうです。

ご本人は、ものすごく悩んだそうです。

周りも、なかなか理解することができないそうです。

 

4本目は、仙台市に住む丹野智文さんの体験映像です。

丹野智文さんは、2013年39歳のときに若年性アルツハイマー型認知症と診断されました。

当時は、大手の自動車販売会社の営業マンで、成績はトップクラスだったそうです。

認知症と言われ「これでクビになるのではないか」。そんな不安が襲いましたが、会社の理解のもと事務職に移ることができ、今も勤務を続けています。

 

現在、もの忘れなどで不安を抱えた方や認知症と診断されたご本人に、ぜひ足を運んでいただきたいと「おれんじドア」を立ち上げられ、私もお待ちしています。と・・・。(おれんじドア実行委員会代表 丹野智文)

また、2017年には「笑顔で生きる -認知症とともに-」という本を出されています。ご興味のある方はご購入ください。

 

次回のネットワーク会議は12月18日(火)14時~です。


平成30年度 第1回支えあいネットワーク会議の報告

平成30年6月19日(火)14時~ 生協連会館3階に於いて、平成30年度 第1回支えあいネットワーク会議を開催しました。

今回、1つのテーブルに約15人、6つのテーブルになりました。

 

初めに、中山浩一部会長と地域支援担当の立石麻美主査から挨拶がありました。

 

最初は、なかの生涯学習サポーターの会の伊藤氏より「中野区おもてなしマップ」を作った経緯や内容など説明がありました。

※ギャラリーの最後に「なかの生涯学習サポーターの会」の案内を載せてあります。

 

次に、宮桃町会の朝倉氏より「大田区の高齢者見守りキーホルダー」見学の報告がありました。

見守りキーホルダーについて、もっと詳しく知りたい方は「その他の報告」の(一番下)「見守りキーホルダー編」をご覧ください。

 

ワークショップは、中野地域包括支援センターの梅原所長より、1件の事例(夫婦2人暮らしご主人が認知症)をもとに、各テーブルで討議しました。

また、討議した事は各テーブルから発表がありました。

 

最後に、法政大学の宮城孝教授より、まとめと男性の孤独についてお話がありました。

 

次回は、8月21日(火) になります。内容は「認知症疑似体験と講演会」です。

そして、この会は、午前は民生委員が中心。午後は町会自治会中心で行う予定です。

 

閉会前「とまり木カフェ」より、6月23日(土)14時~「仲町 寄席」の案内がありました。

ご都合よろしければ、一席いかがでしょうか。


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